スター・ウォーズ バトルフロント2(2017)をレビューする

スター・ウォーズ バトルフロント2、発売して2か月ほど経ったが、Twitterを見ていると課金問題やEAセールの影響で「様子見している人」がまだまだ多くいるようだ。ここで改めて「興味はあるが、まだやっていない人向け」に紹介させてもらおう。


今回はスターウォーズの有名キャラクターたちが使えるオンラインモードについて紹介する。


やられてこそ感じ取れる、スター・ウォーズの世界観

 バトルフロント2には5つのゲームモードがあるが、プレイヤー同士20対20で遊べる「ギャラクティック・アサルト」が今作最も「スターウォーズを味わえる」モードだ。ライトサイドとダークサイドの2陣営に分かれたプレイヤーたちが、劇中で有名な「デス・スター」や「ジャクー」などのマップで、拠点の制圧や目標の破壊を行う。

 マップは総じて12か所用意されているが、体感的にはそれ以上に感じるだろう。1つのマップをライトサイドとダークサイドで交互にプレイするので、数時間程度では全てのマップを回ることは出来ないくらいだ。しかし残念なことにマップはランダムではなく決められた順番で選ばれる。サーバーサイドで定期的にその順番を変更してはいるが、それでも繰り返し同じマップばかりやっているように感じたり、運が悪いと自分が好きなマップまで中々たどり着けない点は少々気になる。

 ところでいくつかのマップには複数の天候が用意されている。天候が違うだけでゲーム時の体験も大きく変わってくる。例えば砂漠の町タトゥイーン、普段は熱気を感じるほど太陽が照りつけるマップだが、まれに夜間戦うことができる。日中とは違い暗闇に視界を遮られ、すぐそばまで行かないと敵の姿が確認できない。音を頼りに注意深く進む。聞こえるのは自分の足音だけだ。誰もいないだろうと思っていた次の瞬間、目の前の曲がり角から赤く輝くライトセイバー、そしてダース・ベイダーが現れる――。このインパクトと絶望感は明るいマップではなかなか味わえないし、これこそ私がバトルフロント2を遊ぶ理由だ。


ヒーローだって人間、ジェダイになれるかはプレイヤー次第だ

 ギャラクティック・アサルトでは、プレイヤーは名も無き一般兵として試合を開始する。試合中は目標への攻撃や敵プレイヤーのキルなどによって「BP(バトルポイント)」を稼ぐ。試合が長引いてくると重要拠点に敵が集まり、状況を打開しづらくなってくるだろう。そこで溜めこんだBPが役に立つ。BPを消費することで、一般兵の代わりにデストルーパー等の強化兵、AT-STやXウイングを含む各種ビークル、そしてルークやダースベーダーなどの"ヒーロー"を選択して出撃できる。分かっている。もちろん使いたいのはヒーローだろう。

 ご期待通りヒーローの体力やアビリティは一般兵よりも強く設定されている。が!ご期待に添えず映画での活躍ほどは強くない。何も考えず敵陣に突っ込むと秒で墓標が立つだろう。正確に言うなら、尖っているのだ。例えばレイアの武器は対歩兵程度の威力なので敵ヒーローとの戦いには向かないが、拠点制圧の際には強力なシールドで味方を守れる。またカイロレンは範囲内の敵を引き寄せたり、一時的に動作を止めるアビリティを持っている。しかし周りに味方がいなければ時間をかけて敵を1人ずつ仕留めなくてはならない。

 このような各ヒーローのアビリティを活かし、どう味方をサポートし、味方からサポートされるかを考えながら戦う必要がある。このゲーム、上っ面こそ完全なFPS/TPSゲームだが、ひとたびヒーローになれば総じて20名の部隊を率いる軍師の気分だ。味方のために道を拓き、味方を導いて勝利した時の高揚感が分かるだろうか!まあうまくいかず「オイこら味方何してんねん!」と逆ギレすることの方が多いけども。


フォースが試されるジェダイじゃんけん

 ちなみに、ヒーロー間には「こいつには強いがあいつには弱い」という、いわゆる"じゃんけん要素"がある。例えばボバフェットはかなり長い間飛行できるため、ルークやヨーダのライトセーバー攻撃で倒すのは難しい。しかし映画最新作「ラストジェダイ」から参戦したフィンの"デッドアイ"という「ロックオン中の敵に弾が必中する」アビリティを使うと簡単に落とせてしまう。この"じゃんけん要素"を最も楽しめるモードが「ヒーローVSヴィラン」、通称「ヒロヴィラ」だ。

 ヒロヴィラは4対4のチーム戦で、ライトサイドとダークサイドそれぞれからヒーローを選んで戦う。両チームの中からそれぞれ1名がターゲットとなり、味方のターゲットを守りながら敵チームのターゲットを倒すのが目標だ。スター・ウォーズ感はギャラクティック・アサルトのほうが強いが、戦略とチーム連携が面白いこのモードにもファンは多い。

 先程フィンはボバフェットを落とすのに向いていると言ったが、それは一騎討ちでの有利不利を考えた時の話だ。もし近くにダースベイダーがいたらフォースチョークをくらい、フィンは首を絞められながら宙に浮かされ攻撃どころではなかっただろう。しかしそこをルークがフォースプッシュ(吹き飛ばし)で助けたら?カイロレンがフリーズでルークの動きを止めに来たらどうなるのか。戦略は必要だが"偶然"が試合をひっくり返すこともあるこのモードはまさに"May the Force be With You"で、やればやるほど奥が深い。


課金=ハイパースペース・ジャンプ、いつ着くかの違いだ

 しかしここで問題になってくるのが、「購入直後はヒーロー全16人のうち6人がロックされていて使えない」点だ。極めてアホなことに、ルークやダースベイダーがその対象だったことからゲーム業界を超えて多くの批判を浴びた。アンロックにはゲーム内クレジットが必要で、かつクレジットは課金で入手できたことから、多くのゲーム情報サイトから「課金ゲー」の称号を与えられた。

 現在は課金システム自体が停止しているが、この黒歴史については全くフォロー出来ない。しかし現在は試合ごとの獲得クレジット量の引き上げや、様々な目標クリアのタイミングで大量のクレジットが入るなど、アンロック環境は大きく改善されている。それでも全ヒーローのアンロックには1週間ほどかかるが、やりこみ要素だと考えばこれくらいのペースで進行するゲームは少なくない。

 発売日に1万円課金した私が伝えたいのは、バトルフロント2は課金で差がつくゲームではなかったということだ。確かに課金したことで通常より早くアンロック要素が揃った。しかし課金者だけが使える要素などは無い。それに実際の試合で敵プレイヤーを出し抜いてこれたのは、あくまでも立ち回りと"慣れ"、そして、フォースが味方についた時だけだ。

Star Wars™ バトルフロント™ II スカリフデータ保管庫

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